年末年始の精神科
多忙にかまけて,前回の投稿から10日も間隔が空いてしまいました。
アクセス解析を見ると,この間も拙ブログを覗きにきてくださっていた方々が大勢いたようです。なかなか更新できなくて申し訳ありませんでした。そしてありがとうございました。
言い訳じみてしまいますが,年末年始の精神科の実状などを。
年末年始に調子を崩される患者さんは少なくありません。これにはいくつかの理由があります。
まず,年末年始の「特別な雰囲気」が,少なからぬ患者さんにとって負担になるようです。
うつ病や統合失調症――その他あらゆる精神疾患について言えることですが――,いったん症状が治まったかに見えても,すぐに社会復帰すると症状が再発・再燃することがあります。
これは,症状が寛解するまでに数週間の入院や自宅療養を要することが多いので,心身ともに「なまって」しまっており,いきなり本来の環境に戻ると,肉体的にも精神的にも疲労してしまうことが理由のひとつです。
そして何より,日常から療養環境,療養環境から日常,という「変化」が,脳に少なからぬ負担をかけます。
通常われわれの脳は,個体差はあるものの,そうした環境変化への対応をそれなりにうまく処理しています。
しかし精神疾患からの回復状態にある脳にとって,この処理に要するタスクはしばしば侵襲的に働きます。
そのため,回復期においては,試験的に半日勤務や半日登校を行ったり,デイケアに参加していただくなど,患者さんに精神科的なリハビリテーションを受けていただき,本格復帰に繋げます。
しかしながら年末年始は,会社や学校は休み,テレビは特番,普段は会わない親戚がやってきたり,昔の友人が訪ねてきたりと,患者さんは否応なく変化に晒されます。
これらの変化はひとつひとつはネガティブなものではないので,患者さんご自身もご家族もあまり警戒しない傾向があるのですが,こうした環境がしばしば病状悪化を引き起こすことがあるように思います。
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